2010年02月26日

岡田外相、閣議後取材応じず「一部記者しか参加できない」(産経新聞)

 岡田克也外相は19日の記者会見で、閣議後に首相官邸や国会内で行っていたぶら下がり取材について「閣議の発言は対外的に発表しないという申し合わせがあり、何もものを言えない」として、今後は行わない意向を表明した。一方で、重大事件などが発生した場合には、必要に応じて取材に応じる考えを示した。

 岡田氏以外の閣僚は、閣議の直後に会見を開き、閣議や閣僚懇談会で扱われた案件のほか、その時々の重要政策や政局に関する見解を速やかに明らかにしている。岡田氏は閣議があった日の午後にフリーの記者も参加可能な形で記者会見をしているが、これまでも閣議後の取材は短時間で済ませていた。

 ぶら下がり取材について岡田氏は「閣議直後に官邸内や国会内でやれば、記者会(加盟)の記者しか参加できず、取材機会が偏ってしまう」と持論を展開。取材機会が制限されるとの指摘については「どこの省庁で、オープンで1時間近く会見をしている大臣がいるのか」と反論した。

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【土・日曜日に書く】産経デジタル取締役営業本部長・井口文彦(産経新聞)

 ■疑問深まらず 組織は誤った

 足利事件の再審で、元受刑者の菅家利和氏を取り調べる様子を録音したテープが法廷で再生された。冤罪(えんざい)を生んだ調べとはどのようなものか気になって仕方なかったが、決して威圧的ではなく、諭(さと)すような調子である。

 ただ、やりとりは噛(か)み合っていない。菅家氏が否認に転じる際の攻防では特にその印象が強い。

 検事 「だけどDNA鑑定で、君のと一致する精液があるんだよ」

 菅家氏 「全然それ、分からないんですよ、本当に。違うんです」

 検事 「違うんですといったってさ、君と同じ精液を持ってる人が何人いると思ってんの」

 DNA鑑定で否認を封じる検事。DNAをどうこう言われ、反証できる者などいない。そこを割り引いて具体的な否認要素を抽出し、潰(つぶ)していくのが取調官の技術なのだが、答えようのない事柄で沈黙させる調べが続く。

 「DNA型一致」が捜査を引っ張ったのだろうか。その影響を思いながら足利事件の取り調べ再現録を読むうち、かつて取材した殺人事件の捜査がだぶった。

 ≪方向付けのリスク≫

 日本中がバブルに浮かれていたころ、都心の瀟洒(しょうしゃ)なマンションで20歳の女性が殺害された。普段着姿で玄関付近に倒れた彼女の首には絞められた痕(あと)。ドアや窓は施錠され、鍵はテーブル上にあった。

 警察は「濃勘(のうかん)」(被害者と近い関係にある者による犯行)を疑った。「犯人は合鍵を持つ人物=男女関係の事件」と見たのだった。彼女の交遊関係の解明に傾注し、合鍵を作った業者を探し回った。

 確認された2つの合鍵の1つは同郷の友人が持ち、残りは会社に。どちらも事件と無関係だった。1カ月、2カ月と経過し、浮かんだ男たちはアリバイが確認され、ついには調べる対象がいなくなる。捜査は膠着(こうちゃく)状態に陥った。

 ある夜、刑事たちは酒を飲んで意見を出し合った。若手が「本当に濃勘だろうか」と疑問を口にした。とたんに怒号が飛んだ。

 「管理官(捜査本部の最高指揮官)が濃勘とおっしゃってるんだ! 濃勘といったら濃勘だ!」

 しかし容疑者は全く違う線から現れた。別の警察署に逮捕されていた窃盗犯が自供したのである。

 窃盗犯は以前、被害者宅に空き巣に入り、ハンドカラオケ、ヘッドホン、革ジャンパーを盗んで質入れした。一緒に盗んだ合鍵で再び空き巣に入り、帰宅した被害者とはち合わせして騒がれ、絞殺した。被害者が被害届を出していたことは殺人刑事たちも把握していたが、質屋回りの窃盗刑事がこの被害品の組み合わせに気づき、局面打開の端緒になったのだった。

 濃勘の線に固執する捜査本部はおさまらない。「本当にホシか?」と冷ややかな視線を送るが、供述通りに合鍵が見つかり、被害者が殺害直前まで持っていたバッグが出てくればどうしようもない。窃盗犯は強盗殺人容疑で逮捕・起訴され、有罪となった。

 ≪「不自然」の認識はあった≫

 現場の状況は確かに濃勘を疑わせるものではあった。が、あのまま濃勘の線を突っ走っていたら、事件は迷宮入りしていただろう。窃盗刑事が被害品を見つけて殺人との関連を想起しなければ、窃盗犯は沈黙を守ったに違いない。

 濃勘以外の可能性も考えた捜査態勢は組まれていた。窃盗被害も把握し、関連を調べた。だが被害品にたどりつかなかった。この捜査にかかわった刑事は「『これは濃勘のはず』という思い込みがあったからだ。捜査に思い込みが入ると都合よくものを見てしまう。その典型例だった」と述懐する。捜査に見立ては必要だが、思い込みになると目が曇る。

 足利事件でも検事が供述に疑問を示す場面があった。定型化する内容を不自然とみたのだ。「君が女の子を見つけるとき、どの事件でも女の子はしゃがんでいるんだよね」。冤罪を回避する機会だったが、この疑問は供述全体の再検討や事件構図の見直しにはつながらなかった。検察・警察の検証はここを徹底解明する必要がある。

 捜査官の職業的体質とは「疑う」ことであろう。関係者を疑い、容疑者供述を疑い、自らの捜査も疑う。その捜査官ですら思い込みで目が曇り、疑うのを忘れた。しかも個の捜査官の思い込みは修正されることなく、そのまま組織の思い込みになってしまった。

 「関与した者がそれぞれの職責を果たさなかったために悲劇が生まれたのではないか」。再審での弁護側最終弁論には重苦しく響く説得力がある。足利事件の悲劇は、今は不可欠のDNA鑑定を誤りの理由とするだけに衝撃的だが、突き詰めてみれば、組織が誤る典型的な理由が実は根本にあったように思えてくる。(いぐち ふみひこ)

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posted by ハセガワ トシ at 01:23| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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